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競艇のフライング(F)・出遅れ(L)とは — 返還・ペナルティと「F持ち」の買い方への影響

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最終更新: 2026-10-02|数値は公式公開データの当サイト集計

競艇のフライング(F)は大時計0秒より前、出遅れ(L)は1秒以上遅れてスタートラインを通過する反則で、その艇が絡む舟券は全額返還される。さらにF1本=30日の出場停止+事故点というペナルティもあり、「F持ち」選手の扱いは予想にも直結する。返還の仕組みからF持ちの買い方への影響まで、2024年以降の約90万走の集計とあわせて整理する。

📌 この記事の要点
  • 競艇はフライングスタート方式。大時計0秒〜1秒の間に通過しないとF(早すぎ)/L(1秒以上遅れ)
  • F/L艇が絡む舟券は全額返還。Fは約64レースに1回で、1号艇のFはほかの枠の約2倍
  • 休みは同じ期(半年)のFの本数で加算: 1本目30日、2本目60日(計90日)、3本目90日(計180日)+事故点
  • 「F持ち」の選手は、同じ選手のふだんより本番STが平均0.021秒遅い → イン信頼度・カドの威力の割引材料

フライングスタート方式とは

ボートレースのスタートは、大時計が0秒を指してから1秒後までの間にスタートラインを通過する方式です。0秒より早く通過するとフライング(F)、1秒以上遅れると出遅れ(L)になります。

助走をつけてタイミングを合わせる方式なので、攻めるほどFのリスクが上がる。ST 0.10と0.20の差が勝敗を分ける一方で、攻めすぎれば一発でレースから消える。この緊張感がスタートの駆け引きを生んでいます。2024年1月〜2026年9月の152,498レースではFが2,850回(出走の0.31%)、約64レースに1回はどれかの艇がFを切っています。Fの51%は0.01秒だけの早すぎで、ほんのわずかな差で勝負が決まる世界です。

大時計の0秒より前にスタートラインを越えるとF、1秒以上遅れるとL。Fを切った艇は欠場(舟券は返還)となり、選手には休み(あっせん停止)が付く。休みは同じ期(半年)のFの本数で加算され、1本目30日・2本目で計90日・3本目で計180日。
1本目 加わる休み 30日・合計 30日2本目 それまでの休み 30日2本目 加わる休み 60日・合計 90日3本目 それまでの休み 90日3本目 加わる休み 90日・合計 180日スタートしてよい1秒間FL0秒1秒Fを切ると同じ期(半年)のFの本数と休み1本目30日2本目+60日 → 計90日3本目+90日 → 計180日それまでのFの分その1本で加わる分
数値を表で見る
同じ期のFの本数加わる休み休みの合計
1本目30日30日
2本目60日90日
3本目90日180日

期は5〜10月と11〜4月の半年ごと。F・Lには事故点(1本20点、優勝戦は30点。2025年5月からは同じ期の2本目以降のFにさらに10点、優勝戦なら20点が加わる)も付き、0.05秒以上早いFは休みが5日加わる。選手責任のLも休みは30日。出典: BOAT RACE オフィシャルウェブサイト「フライング・出遅れ」ほか。

FとLのペナルティ

①舟券は全額返還

F/Lを切った艇は欠場扱いとなり、その艇が絡む舟券はすべて全額返還されます。レース自体は残りの艇で成立。人気の1号艇がFを切ると、売上の大半が返還される「大返還」になることもあります。1号艇のFは出走の0.55%で、ほかの枠(0.22〜0.29%)の約2倍です。

枠番ごとに、Fを切った割合(Fの数 ÷ 出走数)を並べた。1号艇は0.55%で、ほかの枠(0.22〜0.29%)の約2倍(全体では0.31%)。
1号艇 0.55%2号艇 0.22%3号艇 0.27%4号艇 0.29%5号艇 0.27%6号艇 0.28%0.0%0.2%0.4%0.6%1号艇0.55%2号艇0.22%3号艇0.27%4号艇0.29%5号艇0.27%6号艇0.28%
数値を表で見る
枠F出走Fの割合
1号艇835152,2440.55%
2号艇337152,1700.22%
3号艇404152,2140.27%
4号艇436152,2040.29%
5号艇412152,1320.27%
6号艇426152,1880.28%
全体2,850913,1520.31%

集計期間 2024年1月1日〜2026年9月30日・n=913,152走(当サイト集計(公式の出走表・直前情報・結果))。Fの数は結果のスタート情報から数えた(152,498レース)

②選手は出場停止+事故点

同じ期(5〜10月/11〜4月の半年)の中で、Fの1本目は30日、2本目は60日(1本目と合わせて90日)、3本目は90日(合わせて180日)の出場停止(あっせん停止。いわゆるフライング休み)。0.05秒以上早いFはさらに5日加わります(集計期間のFの7.6%)。選手責任の出遅れも30日です。さらに事故点(F・Lは1本20点、優勝戦は30点。2025年5月からは同じ期の2本目以降のFにさらに10点、優勝戦なら20点が加わる)が付き、級別審査の事故率に響くため、選手生命に直結する重いペナルティです。

「F持ち」は買い方にどう影響するか

現在Fを抱えている選手(F持ち)は、次のFのペナルティがさらに重くなるため、スタートが慎重になりやすいのが定説です。結果として平時よりSTが遅れがちになります。

当サイトの集計でも、この傾向ははっきり出ます。同じ選手のF持ちのとき(出走表のF数が1以上)とそうでないときを比べると、本番STはF持ちのときが平均0.021秒遅く(95%信頼区間0.020〜0.021秒)、1,405人の94%でF持ちのときのほうが遅くなっていました。展示STも0.013秒遅くなります。

予想への落とし込みはシンプルで、F持ち選手の「攻め」を1段階割り引くこと。イン逃げの信頼度、カド一撃の威力、まくり期待は、いずれもST勝負が前提の戦法だからです。

本サイトの出走表ではF数・L数と平均STを表示しています。F持ち選手の実ST推移が実際に遅れ始めているかどうかは、レース詳細の時系列グラフで確認できます。

返還が起きたレースの扱い

F/L艇は欠場扱いとなり、残りの艇で着順が確定します。「F艇を1着に置いた3連単」のような舟券が返還され、F艇を含まない組み合わせの舟券は通常どおり的中判定されます。

返還はあくまで「票が戻る」だけで、的中した舟券の配当が増えるわけではありません。ただし返還分だけオッズの分母が変わるため、確定オッズが発売中の表示から動くことがあります。

例:1号艇が大本命のレースで、その1号艇がフライング。「1-3-5」「1-2-4」など1号艇を絡めて買った舟券は全額返金され、お金が手元に戻ります。一方「3-5-2」のように1号艇を使っていない舟券は、残り5艇で確定した着順で通常どおり精算。大本命を頭で買っていた人ほど、的中ゼロでも損失ゼロで済む、というイメージです。

よくある質問

フライングしたら即失格ですか?

スタート事故として欠場扱いになります。レースは残りの艇で成立し、F艇が絡む舟券は全額返還されます。

F持ちの選手は買わない方がいいですか?

一律に切るのは早計です。ただしスタートが慎重になりSTが遅れる傾向は割引材料になります(同じ選手のふだんより本番STが平均0.021秒遅い)。平均STと実STの推移で実際の影響を確認してください。

出遅れ(L)はなぜ起きるのですか?

モーターの不調、待機行動での駆け引きの失敗、転覆回避などが原因です。選手責任のLはFと同様に30日の出場停止と返還の対象になります。集計期間の約90万走でLは52回と、Fの2,850回に比べてまれです。

ここまで読めば、最新レースの数字も別の角度から見えてくるはず。

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